高齢者のトータルケア
私たちは、高齢者に多い病気を総合的に治療、ケアすることができる、
地域に根ざした病院です。
高齢者のトータルケア
高齢になると多く起こってくる健康の問題には、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病、認知症、動脈硬化から起こる心血管病変（脳梗塞、心筋梗塞）、がん、筋力低下によるサルコペニア、フレイルなどがよく知られています。
当院では、これらの加齢にしたがって起こってくる健康の問題に総合的に対応できるような体制をとっております。高齢化の進む地域社会に寄り添い、当院を利用される方々が安心して暮らせるためのお手伝いができる施設であり続けることを信念としています。
老化を引き起こす慢性炎症と主要な関連疾患
生活習慣病、ガン、フレイルサルコペニアへの取り組み
当院では、内科医であり循環器専門医による治療に加え、生活習慣病に対する食事、運動療法に力を入れています。糖尿病療養指導士による、美味しくヘルシーなレシピの提案や栄養指導もぜひご利用ください。
生活習慣病や、加齢による変化に伴って多く見られる心血管病変（脳梗塞、心筋梗塞）や心筋症、弁膜症による心不全に関しても、循環器専門医、及び超音波医学会専門医である院長が機能的、形態的な心臓の状態を評価し、一人一人の方に適した治療を提供いたしております。
ガンに対しては、消化器外科専門医による消化管内視鏡検査、CT検査による早期発見を目的として検査を行っております。外科手術や抗がん剤治療などが必要だと判断された方に関しては近隣の機関病院へのご紹介をさせていただいております。
フレイル、サルコペニアは近年特に注目されるようになってきた、加齢による筋力、骨量低下による運動機能の低下を指しています。
高齢者における筋力低下は、転倒、骨折しやすくなるだけではなく、活動量の減少、食欲低下、体重減少をもたらし、悪循環となることが知られており、この悪循環はフレイルサイクルと呼ばれています。また、この状態に陥ると、身体的な問題だけではなく、やる気が起きない、社会との交流を持たなくなる孤立状態など、多面的な問題を引き起こすと指摘されています。当院では、フレイル・サルコペニア療養指導士の資格を持つ医師が積極的に介入し、毎週土曜日には整形外科専門医による外来診療とも連携してフレイル・サルコペニアの周知、予防、治療に取り組んでいます。
認知症への取り組み
近年では生活習慣病の一つと考えられるようになった認知症に対しては、個々にあった薬物療法および生活習慣の改善をはじめとした非薬物療法を行い、力をいれて取り組んでおります。
認知症かもしれないと思われる方について、適切な診断と治療の導入を行うために、認知症サポート医の認定を受けた医師による物忘れ外来を行っています。
認知症という名前でひとまとめにされていますが、物忘れを起こす病気には原因が特定できるものもあり、治療法が異なります。物忘れ外来をご希望の方は、ご予約をお取りいたしますので、お電話でお問い合わせください。初診の方は問診・診察に約４０分程度のお時間をいただき、認知症の診断、その方にあった治療、介護などのサポートの必要性の有無を判断させていただきます。
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など薬物療法だけでは大きな効果が望みにくい認知症に対しても、「予防」、「早期発見」、「薬物療法」、「非薬物療法」による総合医療を行っています。非薬物療法として行っている当院独自の『里山療法』についても、ホームページでご紹介していますので是非ご覧ください。
生活習慣の改善に加え、普段の生活については、人とのコミュニケーションをとり、明るい前向きな考え方をした生活を送ること、人の役に立てるという生きがい感をもって生活すること、笑いの功用などについての御指導を行っています。
介護が必要な方へのサービス
また、介護支援専門員（ケアマネージャー）が在宅介護等に関する総合的な相談に応じ、介護が必要と判断された方へのデイケア、院内併設のグループホームをはじめ、当院の関連施設には、サービス付き高齢者向け住宅、小規模多機能居宅介護施設、住宅型有料老人ホームを備え、お一人お一人に適した生活をご提案することが可能です。
これらの施設は、当院との連携を密にすることで、末期がんの方や、酸素吸入の必要な方など、医療サービスが必要な方でも十分に対応が可能な施設となっております。
高齢の方々の健康問題に、トータルに関わり、その全般的な治療を行うだけでなく、生活に寄り添いながらケアをしてゆくことが、私達の使命であり喜びであると考えています。
