漢方　東洋医学

現代医療の中心は西洋医学です。西洋医学は病気そのものに的を絞って治療をしますが、東洋医学は全身のバランスを整えることで身体が本来もっている治癒力を高めるようにアプローチする医療です。つまり人間全体を診ながらその中に潜む病を診てゆきます。 病気は手術や薬剤を用いて治るものばかりではありません。生薬を調合した漢方薬がより効果を発揮する病態や病状もあります。 患者さんのかかえる病と患者さん自身を健やかにするためにはそれらを統合した治療が必要であると考えています。

また、東洋医学の考え方に、「未病」というものがあります。毎日、自分が100％絶好調と言える人はそう多くはないでしょう。そういった不調、病気とは言えないまでも、なんとなく調子が悪い、不快感があるなどの状態を「未病」と言います。そういった状態にも、漢方薬は対応することができます。

東洋医学においては、適切な診断と最適な処方の選択、優れた漢方薬が三つの柱となります。当院では日本医学会加盟の学会である日本東洋医学会での認定を受けた東洋医学専門医があなたに最適な漢方治療をご提案いたします。現在、長崎県で診療を行う東洋医学専門医は20名ほどであり、専門的な診察を受けることができる施設はまだまだ限られています。

東洋医学専門医は、東洋医学的な診察を行い、西洋医学とは異なるアプローチでその方の症状や体質にあった漢方薬を処方し、体調を整えるために必要な養生法についての指導を行います。

漢方治療が得意とする体質については、以下のようなものがあります。

• 虚弱体質によるさまざまな体の不調や体力低下、慢性疲労
• 高齢者の老化にともなう種々の症状
• アレルギー疾患（アトピー性皮膚炎、喘息など）
• 心身症、不定愁訴、神経症など
• 自覚症状を主とする痛みや凝り、慢性頭痛など
• 冷え症、月経不順など
• 慢性腎炎、慢性肝炎、高血圧、糖尿病など長期管理の必要な病気
• 現代医薬品の副作用の軽減
• ストレス因子の強い病態